2012年6月15日金曜日

どうして園芸人口増えないの?



ずっと前から不思議に思っていることがあります。私たちって、園芸人口が増えない事を悩みながら、園芸人口を増やす為の試みをしているのでしょうかね?

園芸ビギナーって専門店にはあまり行きませんよね?多分ほとんどのビギナーは量販店に行きますよね?

一部の特別な量販店はともかく、一般的な量販店でビギナーの人達は何を買ってどうすれば園芸を楽しめるのか分かるんでしょうかね?

店に教えてくれる人がいないから、自分で勉強するのですかね?わざわざ勉強しますかね?

ビギナーの人達がカットパックやカットパックに毛が生えた様な花壇苗を買って、何%の人が成功するんでしょうかね?

ビギナーの人が切り戻ししますかね?花ガラを取りますかね?肥料を与えますかね?殺菌剤・殺虫剤を散布しますかね?

ビギナーの人達に必要なのは、今年発表されたばかりの新しい品種ですかね?それとも、誰でも比較的簡単に楽しめる品種ですかね?

ビギナーの人達は量販店に行ったらどうすればいいんですかね?どういう商品が、無人販売の量販店に来るビギナーの為に必要な商品なのですかね?



一方、専門店にはビギナーを育てる役目はないのですかね?

量販店に教える人がいないんだから、専門店がビギナーを育てなければならないじゃないか!と思うのは私だけですかね?

一般的に、「専門店は敷居が高い」とビギナーの人達は思ってないのですかね?

専門店は、今まで花屋さんに行った事のない人を呼び込む活動をしているのでしょうかね?

花に興味がない人が「園芸教室」見に来ますかね?花を知らない人が「競り」に参加しますかね?楽しいイベントですが、それは趣味家向けですよね。

専門店で行なっている、ビギナーの為のイベントって何ですかね?



子供に対する『花育』ってのに、いつも違和感を感じています。勿論大事な事なんだけど、やはり家庭環境って大事ですよね。親が花を買わないのに、子供が小遣いためて花苗を買いますかね?第三者に一時的に花育をしてもらうよりも、親に継続的に教えてもらう方が良いですよね。親が花を楽しむ家庭の方が、子供も自然に花を楽しむ様になるんじゃないでしょうかね?じゃあ、子供への花育も大事だけど、彼らの親達への花育はもっと大事なんじゃないでしょうかね?それでは、親に対する花育は誰がするのでしょうか?

量販店はいろんな物売っているので、新しい消費者を作るチャンスは結構あると思います。ですから、その人達を振り向かせるディスプレイ方法と、簡単に成功する商品の提案が必要ですよね。スーパーでただ野菜と肉を売るのではなく、料理し易い様に切った野菜をクックDoみたいなソースと一緒にセットで売ったり、または、出来たお惣菜を1人前ずつ小分けにしてパックで売り「お皿に盛りつけるだけで完成」の様な提案ですよね。

専門店は、それに加えて今まで花を買った事のない人にわざわざお店まで足を運んでもらうしかない。大変ですよね。以前訪問したアメリカのガーデンセンターでは、無料バーベキューパーティーを行なったり、ケンタッキーダービーのイベント(ケンタッキーダービーで勝った馬は、バラのレイを首に掛けるらしい)を行なったり、ハーブを使った無料料理教室を行なったり、子供向けの無料イベントを行なったり、ホント色々仕掛けていました。本当に大変な努力をしている様ですが、でも、来てもらっちゃえば、量販店よりはリピート率を上げる事はできるわけですよね。


まあ、昨日ドイツのガーデンセンターをブラブラしながら、またそんなことを考えてました。

2012年5月13日日曜日

母に改めて感謝


今日は教会で、母の日の特別礼拝がありました。毎週教会では礼拝時に「週報」という礼拝や行事等に関することが書かれた資料を配るのですが、その中に、今日は親子の愛情を再認識させられる素晴らしい話がありました。今から約37年ほど前に、ある母子が書いた詩のやりとりです。

この詩の作者は山田康文くんといいます。生まれた時から重度の脳性麻痺で、全身が不自由で書くことも話すことも出来ませんでした。 養護学校の向野先生が康文くんを抱きしめ投げかける言葉が康文くんのいいたい言葉の場合はウインクでイエス、 ノーの時は康文くんが舌を出す、この作業の繰り返しで詩を書いたそうです。出だしの「ごめんなさいね おかあさん」だけで1ヶ月かかったそうですから、気の遠くなるような作業を経て、この詩は生まれたんですね。


ごめんなさいね おかあさん
ごめんなさいね おかあさん
ぼくが生まれて ごめんなさい
ぼくを背負う かあさんの
細いうなじに ぼくはいう 
ぼくさえ 生まれなかったら
かあさんの しらがもなかったろうね
大きくなった このぼくを 
背負って歩く 悲しさも
「かたわな子だね」とふりかえる 
つめたい視線に 泣くことも
ぼくさえ 生まれなかったら

康文君の詩を、先生が彼の母親に見せた時、お母さんは無言でした。彼女はただ目頭を押えて、立ちつくしていたそうです。

そのお母さんから先生に、『私の息子よ』と題した詩が届いたのは、次の日のことでした。

私の息子よ 許してね
私の息子よ 許してね
このかあさんを 許しておくれ
おまえが 脳性麻痺と知った時
ああ、ごめんなさい!と 泣きました

いっぱいいっぱい 泣きました
いつまでたっても 歩けない
おまえを背負って歩く時
肩にくい込む重さより
「歩きたかろうね」と 母心
「重くない?」と 聞いている
あなたの心が せつなくて
私の息子よ ありがとう
ありがとう 息子よ
あなたの姿を見守って
お母さんは生きていく
悲しいまでの 頑張りと
人をいたわるほほえみの
その笑顔で 生きている
脳性麻痺の わが息子
そこにあなたがいる限り

この詩に表されたお母さんの心を受けとめた康文君は、また詩作に励みました。
ありがとう おかあさん
ありがとう おかあさん
おかあさんが いるかぎり
ぼくは生きていくのです
脳性マヒを 生きていく
やさしさこそが 大切で
悲しさこそが 美しい 
そんな 人の生き方を
教えてくれた おかあさん
おかあさん
あなたがそこに いるかぎり

そしてその2ヶ月後、康文くんは亡くなりました。

この詩を読まれて、目頭が熱くならない方はいないと思います。

私もこの詩を読んで、自分が子供の頃の母との思い出がたくさん、たくさん甦り、しばらく、しばらくボーッとしました。母に改めて感謝をしました。

2012年5月2日水曜日

マーケット・リーダー



今、育種農場を廻っています。
昨日訪問したPAC社で沢山の育種途中のゼラニウムを見てきました。PAC社は現在ゼラニウムの育種能力では世界一だと思います。育種農場を廻りながら担当者と育種についての話をしました。4~5年で満足する品種が出来る事もあれば、その一方、20年近くも育種を続けていても完成しない品種もあります。なんでそんなに時間がかかるのかを聞きました。

「今の育種法では他の人の材料を使う事も可能だ。しかし、それでは、それ以上の品種を作ったとしても「2番煎じ」のレッテルを貼られてしまう。自分たちで材料を作りながら新しい品種を作っていく為には一朝一夕で良い品種は出来ない。」

おお、現場の人からいわれると説得力があるなあ。

以前、ポールセン・ローズがなぜ優れているのかのモーン・オルセン氏に理由を聞いたことがあります。それは、100年以上かけて集めた材料だそうです。このことはコルデス社のティム・ハーマン・コルデス氏も同じ意見でした。(ライバルなのに認め合ってるって、カッコいいですね!)実際、この2社のバラに比べると、F社のバラは、綺麗な花は沢山発表しても、品質面ではイマイチ(あまり悪く書くと怒られそう)と言われています。

ポインセチアで有名なポール・エッケが書いた本で知ったのですが、ちょっと前に一世風靡したウィンター・ローズという品種がありますが、あの品種はポール・エッケが1920年代の後半に自社の育種部屋で発見してから約80年後(なんと、孫の代になってから)に新しい品種として発表されたんですね。なのに、発表されるや否や、フィッシャーやデューメンもこぞって似た様な品種を発表してきましたよね。

勿論、これは何の問題もありません。しかし、業界やマーケットにどの様に見られるのか?PAC社の育種担当者が気にする「2番煎じのレッテル」がついてしまうことが、会社にとってデメリットにならないか?

ちょっと話は変わりますが、アメリカではサントリーのサフィニアはPWのスーパーチュニアに勝てないと今でも言われています。その理由は、アメリカで発表されたのがスーパーチュニアはサフィニアより半年早かったからだと言われています。育種はサフィニアの方が早かったのですが、ぐずぐずしているうちに、アメリカではスーパーチュニアが早く認知されてしまったんです。スーパーチュニアが栄養系ペチュニアなんだ、と思われたわけですね。日本で作られた技術をアメリカに教えたくない、とかいう遅れた島国根性が災いしたんですね。

マーケット・リーダーになる為には、何が必要なんでしょうかね。やはり、みんなから『ホンモノ』と認めてもらえる事でしょうかね。

2012年4月25日水曜日

今年はオレンジばっかりですね!




まずは、このサイトを見て下さい。

gpn magagineに書かれていた、今年のカリフォルニア・スプリング・トライアルズでの流行色は、パントンが今年の流行色に選んだタンジェリンタンゴという名前のオレンジ色に沿っている、とのことです。

上記のサイト上では、先日のトライアルで紹介されたオレンジ色の花の品種が沢山紹介されているので、英語が読めなくても意味は理解してもらえると思います。


パントンのサイトも、ついでに見て下さい。
今年の流行色は「タンジェリンタンゴ・オレンジ」ですと、紹介されています。


その他、今年の7月のオハイオ・ショートコースのホームページです。
オレンジを基本色にしています。

8月のIGCショーのホームページです。
ここでもオレンジ色が基本に使われています。


これらを見ていて感じました。花もファッションやインテリア等と同じ流行色があり、それを抑える事により、消費者のライフ・シーンにすんなり入り込むことができるという事なんだろうなあ。やはり、消費者のトレンドを理解する事は必要なんですね。洋服も、持ち物も、家の室内装飾も流行を追っているのに、花が流行遅れだと、消費者に、他の日用品と一緒に扱ってもらえないですよね。

写真は、PWが展示していた、「オレンジのテーマの庭」です。

2012年4月5日木曜日

カリフォルニア・スプリング・トライアルズ 2012

先週はカリフォルニアで毎年春に開催される、「カリフォルニア・スプリング・トライアルズ」に行ってきました。その時に見た沢山の花の中で、印象に残ったモノを紹介させて頂きます。

まず、トンプソン&モーガンのアネモネ咲きコスモス「Pink Pop Socks」。可愛いですね。固定率悪いけど、まあ、ご愛嬌でしょう。


クイーン・カランコエはエチレンガス試験を見せていました。透明容器の中にエチレンガスを充満させ、その中にクイーン・カランコエと他社のカランコエを入れます。2日経った結果、クイーン・カランコエ(右)の花は大丈夫ですが、他社のカランコエ(左)の花は、だいぶ痛んでいます。


ダンジガーのネメシア「Nesia Lemon」はクリアな花色と綺麗にまとまる草姿が魅力的でした。


ダンジガーの栄養系アリッサムは4色に増えました。現在、多くの育種会社がどんどん似た様な栄養系アリッサムを発表していますが、ダンジガーが一歩リードしている様に見えます。


シンジェンタのバーベナ「ラナイ・キャンディーケーン」は女性に好まれる花色だと思いました。


Plant Heavenの黒葉のコロカシア「Diamond Head」。これは欲しい!コンパクトなので日本でも十分使えそうですね。


カリフォルニアのトライアルの中で一番好きなパンアメリカン・シードでは、ペチュニア・ウェーヴの販売方法を具体的に提案していました。


同じく、パンアメリカン・シードです。黒いペチュニア、しかも実生系です。今年から日本でも栄養系の黒ペチュが出ると思いますが、もう実生系でパンナムは作っちゃいました。さっすが!ある意味KY!


もう1つ、パンアメリカン・シードから、枝垂咲き旺盛パンジー(勿論、実生系)「Cool Wave」。これ、4寸ポットです。これも欲しい!だれか今秋作る生産者がいたら、分けて欲しいです。


PWでは、ピンクの庭、オレンジの庭、などを提案していました。花色別寄植えプランターの提案はどこでもやっていますが、色のテーマを持たせた庭作りの提案は新しいですね。


番外編:ロスで行ったディズニーランドでエディブル・プラントの花壇を見つけました。なんでなのかよく分からないけど、「へぇ~」のポイントが高かったです。


以上!