2012年2月15日水曜日

イマジン


私の通う教会の牧師がアメリカ出張中の為、先週の礼拝は東埼玉教会の木田先生が『愛の負債』というタイトルで説教されました。

「互いに愛し合うことの外は、何人にも借りがあってはならない。どんな戒めがあっても、結局『自分を愛するようにあなたの隣り人を愛せよ』というこの言葉に帰する。愛は隣り人に害を加えることはない。だから、愛は律法を完成するものである。」(ローマ13章8~10節より抜粋)

普通、負債を抱える事は誰でもイヤだし、また、それを取り立てる側もあまり良い気持ちではありません。しかし、そのような返済をする事もなく、返済を要求する事もないのが『愛』だ、そして、お互いがお互いを愛し合うことができれば、その社会に於いてトラブルは無くなる、という話でした。

確かに、親が子供を愛する時、子供は当たり前の様に親の愛情を受けますし、親も子供から見返りを期待しません。今、成人した自分が親に対して愛情を持って接するのも、親は感謝はしてくれますが、当たり前の事であり、何ら親からの見返りを期待しません。

家族だけでなく、友達にも、同僚にも、近所の人にも、取引先の人にも、自分に関わる全ての人に、みんながみんな、そのような気持ちで接することができるのならば、理想的な社会になるんだろうなあ、などと考えていたら、ジョン・レノンのイマジンが頭の中に聞こえてきました。

正直、歌詞の無神論の箇所は嫌いなんだけど、好きな箇所があって、

Imagine all the people living life in peace.........
You may say I'm a dreamer.  But, I'm not the only one.  
I hope someday you'll join us, and the world will live as one............

写真は、10年前に撮った私の子供です。

2012年2月5日日曜日

差別とか、いじめとか・・・


私は17才の時にアメリカへ留学しました。フロリダの私立校に編入しました。日本にいた時は部活でキャプテンをしたり、そこそこ勉強もできたので、結構目立つ方だったと思います。ところが、アメリカに行ったら、逆の意味で目立っちゃいました。『アジア人』。徹底的に差別されましたね。日本で言う中高一貫校の様な学校だったのですが、12才くらいの小僧からもあからさまにいじめられる。反論したくても、喧嘩したくても、1人vs全員なので、勝負にならないんです。一度、30人くらいの生徒に囲まれましてね、私が手に持っていた物を奪い取られて、ポンポン投げ飛ばされて、ホント、情けなくて悔しかったですね。2人部屋だったのですが、ルームメイトもすぐに他の部屋に移って行っちゃって、まったく話す相手がいなかったです。フロリダは暑いところで、毎日3時過ぎにザーって雨が降るんですね。その雨を部屋から眺めていると泣けてきましたね。どうやって克服したかというと『勉強』でした。クラスが終わってから夜中まで毎日勉強し、テストで良い点数をとる事で周りを黙らせました。多分、毎日部屋で7〜8時間、長い時は10時間以上勉強したと思います。そして周りからだんだん認められる様になり、卒業アルバムには沢山の同級生から寄せ書きをもらえました。嬉しかったですね。

ところが、大学にはいったら、また『アジア人』ということで差別されました。クリスチャン大学だったのですが、いやあ、子供は非情ですね。ただ、ここでも『勉強』しました。やはりテストで良い点数をとる事で、認めてくれる人が少しずつ現れて来て、その人達が、私をいじめる人に対して意見を言ってくれる様になりました。ありがたかったです。映画に誘ってくれたり、自宅に呼んでくれて食事をご馳走してくれたり。彼達とは今でも交流があります。

その他にも、ショッピングセンターで知らない人に嫌がらせをされたりとか、いろいろイヤな経験はありましたが、それでも8年間アメリカで生活しました。なんか、負けたくなかったんですよね。

社会人になってから、仕事で韓国に行ったんです。それまで、韓国人があんなに日本人を嫌っているとは想像もしませんでした。理由は、韓国では小学校の時からみんな『日本人は悪い』という教育を受けているからなんですね。ですから勿論私も差別されましたよ。ただ、それまで差別されてばっかりだったから、その頃にはもう慣れていましたがね。でも、仕事を通して韓国人の友達が出来たんです。一度、彼と彼の弟と3人で食事に行きました。彼の弟はその時はまだ学生だったと思います。食事中、弟に聞いたんです。
私:「君は日本人をどう思う?」
弟:「嫌い!」
私:「でも俺も日本人なんだけど?」
弟:「高松さんはいい人だから好きだよ」
私:「今まで日本人に会ったことはあるの?」
弟:「いや、高松さんが初めて」

子供の頃、クラスが変わったり、新しい学校に入ったりすると、何だか分かんないんだけど理由も無しに「あいつ、どうもイヤだな」って人がいたりしませんでしたか?でも、何かのきっかけでお互いを分かり合えると、かなりの仲良しになったりしましたよね。

差別する人と差別される人、いじめる人といじめられる人、どちらが悪いってワケでもないし、どちらも可哀想かもしれませんよね。知らないから嫌いなのであって、知れば理解できるかもしれないし、知ってもらえないから嫌われるのであって、知ってもらえれば理解してもらえるかもしれませんよね。

写真は、私が大学生のとき、毎晩の様に寝泊まりしていたScience & Engineer の建物です。