2013年4月29日月曜日

アメリカの生産者が『最終形』なのかなあ・・・



先日アメリカに出張に行った際に、ロサンジェルス郊外の生産者を訪問しました。この生産者はホームデポに納品をしており、特に、彼の農場の近辺のホームデポでは、ほぼ全植物を彼が納品しているそうです。

勉強の為に彼が納品している店舗に連れて行ってもらいました。

納品などのルールは、ホームデポの担当者と話し合いながら、レイアウトから全て彼の方で作るそうです。POSシステムが農場にも繋がっているので、商品構成はだいたい外さないそうです。什器はお店持ちですが、販促物は全て彼が準備しています。

プリントポットも彼の方で準備しています。ちなみに「VIVA!」は彼が作ったホームデポ用のブランドだそうです。

売上は「Pay-By-Scan」(レジを通ったら生産者の売上が立つ)方式で、店頭に並んでいる商品は全て自分の在庫です。ですから、管理も全部自分たちでします。そんなことして利益が出るのかと思うのですが、彼の説明に納得しました。

納品時に売上を立てて店に商品の管理をさせると、店頭ロスが20%にもなる。つまり、自分たちは20%ぶん、買いたたかれる。しかし、自分たちが管理をすると店頭ロスは6%もない。つまり、14%利益が増える。また、店頭のメンテも出来て補充もタイムリーにできるので、店の売上も伸びる。だから自分たちで店頭管理する方が儲かる。

ちなみに、この方法でお店に渡すのは売上の約15~35%ほどで、商品によって掛け率が細かく別れているそうです。また、自分たちがお店を廻る頻度は、繁忙期で1~3回/日、閑散期で3~4回/週だそうです。

日本で生産者と時々「何が理想の形なのか?」について話し合いますが、日本もこうなって行くのでしょうかねぇ?これも選択肢のひとつなんでしょうかねぇ?考えさせられますね。






企業が伸びるための戦略


先週から広州~香港と展示会を廻りました。昨日は折角香港に来たので美味しい料理を食べようと、日本人に人気のあるらしいローストダックが有名なお店に行きました。しかも、品切れにならない様にと、夕方の開店とほぼ同時にお店に突入しました。
でもローストダックだけ注文するわけにいかないので、ウェイターに何がオススメか聞いたんですが、何とビックリ「ローストダックよりもローストポークが美味しいよ。」との返事です。

「こいつ、自分の職場を裏切ってるじゃん。」と思いながら何気なく周りを見渡すと、確かにみんなローストポークを食べている!いやぁ~、こういうことってあるんですね。
考えたあげく、ローストポークとローストダックの半々盛りを頼みましたが、確かにローストポークの方が美味しかった・・・。


ここで「どうしてなんだろうなぁ~」と考えてしまうのが私の悪いクセです。
シェフが変わったのか?
オープン当初と現在の客の味覚が変わったのか?
店が方向転換をしているのか?

まったく不思議です。なんたって、ほとんどの客が(しかも、観光客には見えない)ローストポークを注文しているんです。勿論、観光客の様な人達もおり、その人達はローストダックを頼んでいました。



まあ、疑問を感じながらも、腹ごなしにホテルまでの道を電車に乗らずにテクテクと歩いて戻りました。その途中、なんと、あの綺麗な下着で有名なVistoria's Secretを発見!しかも、看板を見る限り、香港に新進出らしい。これは覗いてみなくては。へへへ・・・。


ええっ! お店に入ってビックリ!! 下着がない!? 陳列してあるのはコスメとアクセサリーばっかり。なんで???

勿論、お店の人に体当たりで聞きました!
「なんで下着が無いの?」

お店の人が言うには、「地域ごとに違ったコンセプトを持って出店しており、アジアにはこの商品構成とこの店のイメージで進出する事にしました。」

なるほどなぁ・・・。言っている事は分かったけれど、あの綺麗な下着が無いのはさびしいなぁ~。


と、ここで、さっきのローストダックとローストポークの話が見えてきました。もやもやしていたのがはっきりしてきて、点と点が線で繋がった様に感じました。そうだよなぁ、物事はもっと広い視野で見ないとダメだよなぁ・・・。

さっすが中国人。侮れない。良い勉強をしたぞ!