2012年5月2日水曜日

マーケット・リーダー



今、育種農場を廻っています。
昨日訪問したPAC社で沢山の育種途中のゼラニウムを見てきました。PAC社は現在ゼラニウムの育種能力では世界一だと思います。育種農場を廻りながら担当者と育種についての話をしました。4~5年で満足する品種が出来る事もあれば、その一方、20年近くも育種を続けていても完成しない品種もあります。なんでそんなに時間がかかるのかを聞きました。

「今の育種法では他の人の材料を使う事も可能だ。しかし、それでは、それ以上の品種を作ったとしても「2番煎じ」のレッテルを貼られてしまう。自分たちで材料を作りながら新しい品種を作っていく為には一朝一夕で良い品種は出来ない。」

おお、現場の人からいわれると説得力があるなあ。

以前、ポールセン・ローズがなぜ優れているのかのモーン・オルセン氏に理由を聞いたことがあります。それは、100年以上かけて集めた材料だそうです。このことはコルデス社のティム・ハーマン・コルデス氏も同じ意見でした。(ライバルなのに認め合ってるって、カッコいいですね!)実際、この2社のバラに比べると、F社のバラは、綺麗な花は沢山発表しても、品質面ではイマイチ(あまり悪く書くと怒られそう)と言われています。

ポインセチアで有名なポール・エッケが書いた本で知ったのですが、ちょっと前に一世風靡したウィンター・ローズという品種がありますが、あの品種はポール・エッケが1920年代の後半に自社の育種部屋で発見してから約80年後(なんと、孫の代になってから)に新しい品種として発表されたんですね。なのに、発表されるや否や、フィッシャーやデューメンもこぞって似た様な品種を発表してきましたよね。

勿論、これは何の問題もありません。しかし、業界やマーケットにどの様に見られるのか?PAC社の育種担当者が気にする「2番煎じのレッテル」がついてしまうことが、会社にとってデメリットにならないか?

ちょっと話は変わりますが、アメリカではサントリーのサフィニアはPWのスーパーチュニアに勝てないと今でも言われています。その理由は、アメリカで発表されたのがスーパーチュニアはサフィニアより半年早かったからだと言われています。育種はサフィニアの方が早かったのですが、ぐずぐずしているうちに、アメリカではスーパーチュニアが早く認知されてしまったんです。スーパーチュニアが栄養系ペチュニアなんだ、と思われたわけですね。日本で作られた技術をアメリカに教えたくない、とかいう遅れた島国根性が災いしたんですね。

マーケット・リーダーになる為には、何が必要なんでしょうかね。やはり、みんなから『ホンモノ』と認めてもらえる事でしょうかね。

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