最近、人前で話をする機会が何度かあり、その準備の為に色々な資料に目を通していて、ビックリするデータを目にしました。
農水の発表する花卉類の出荷額の推移を見ているとき、その数字の中から「鉢物類」と「花壇用苗物類」を取り出して表にしてみました。すると、なんと過去8年(2004~2011年)で22.2%も落込んでいるではありませんか!
で、外国はどうなんだろうと思い、アメリカの同じくカテゴリーの数字の推移を調べてみました。すると、なんと、±0%! アメリカだってサブプライムローンの問題(2008年)から不景気になったのに、それでも花の卸し総額はそれ以前のレベルを保っている!
ただ、私はこの数字の違いを見てピン!と来ました。
それはなにか・・・
じゃ~ん!
日本 → 玄人向けマーケティング
vs.
アメリカ→素人向けマーケティング
一般の会社の営業でも当たり前の話しなんですが、現在のお客様100%に対して100%販売しようと思っても、結果は80%になってしまうんですね。120%のお客様に対して120%販売しようと努力するから、結果が100%になるんですね。じゃあ、この20%は誰なのかというと、現在のお客様ではなくて、新規のお客様になるじゃないですか。それでは、新規のお客様を他店から引っ張るか?出来れば良いけど、他店も頑張っているのでそんなに簡単な話しではないですね。ましてやマクロの市場を考えると、それではマーケットが増えようが無い。ですから、20%のお客様というのは「園芸店に来ていない人」という事になると思うんです。
もちろん、販売店の方々は「そんなの良く分かってるよ。」とおっしゃると思うのですが、結果として新規開拓が出来ていない事が、農水の数字に表れていると思うんですよね。
それでは、「玄人向けマーケティング」と「素人向けマーケティング」の違いは何か?これは簡単ですね。一方は植物を知っている事が前提で、もう一方は植物を知らない事が前提となるわけです。
しかし、これは難しい話ですよね。お店に来ている植物を知っている人100%の人へ販売するのと、お店に来ていない植物を知らない人20%へ販売するのは比べ物にならないくらいの差があると思います。まして、20%に購入してもらう為には何百%、いや何千%、いやいや何万%の植物を知らない人にアプローチするしか無いのでしょうかね?
あ~、それってどうすりゃいいんだろ?でも、アメリカではやっている。素人に対する販売がちゃんと出来ている。ん~!まずは、やっぱり、どうして植物を買わないのか?や、どうやったら植物に振り向いてもらえるのか?から考えなければならないのかなぁ!?