先日、サムソンのことを書きましたが、その後、ちょっと気になって、サムソンと日本企業の違いを調べてみました。
ほんの20年前までは、日本企業みんなが馬鹿にしていた三星(サムソン)電子は、3回の経営危機を乗り越え、経営危機の度にステップアップをし、今では世界トップクラスの企業に成長しました。この過程に置いて、まずは「危機意識」を持つことにより社内の体質改善をしたそうです。その後、新しい戦略を作っていったそうです。まずは守りを固めてから攻めたわけですね。
サムソンの戦略を読んで、面白いと思ったことがいくつかありました。
まず、サムソンが三流会社だった頃は日本の製品を真似して作っていたのですが、それを辞めて新興国市場に対しての「地域密着型マーケティング」に変えたそうです。当時、一般的な日本企業は安い労働力を求めて東南アジアに進出していったのですが、そうではなく、最初から新興国のマーケットに向けて進出していったんですね。また、日本企業と同じ土俵で勝負するのではなく、先進国の企業があまり目を付けていなかったBRICsのマーケットを取りに行ったんですね。
また、どの様な商品を作るのかも、日本企業とは違った観点から商品開発をしました。日本企業は商品に日本の最先端の技術を投入し、最先端の機能を持たせ、価格設定はコストを足し算して決めていました。それに対しサムソンは、過剰機能を落とし、新興国に合った必要機能のみを現地で開発し、その市場の消費者の経済力にあった商品を作りました。新興国のボリューム・ゾーンに対応したものづくりをしたんですね。
商品開発が他社商品を追ったモノであり、道徳的な問題点はあると思います。また、韓国政府を巻き込んでの粉飾決済の噂等もあります。で、個人的には、面白くありません。でも、サムソンは自分の努力の結果、今では日本の企業にも国民にも認められる会社になってしまったんですね。やるよなぁ!