2013年5月17日金曜日

アメリカの生産者の現状




アメリカの2013 Greenhouse growers White paper (2013年温室花卉生産者白書)が出まして、中身を読んでみました。

この白書の中では、アメリカの生産者を対象にいろんな調査をしています。その中で面白い質問をいくつか紹介させてもらいます。

増殖方法、移植方法はどうしていますか?(複数回答)
1 穂挿し機や移植機を使用  53%
2 播種機を使用       66%
3 手作業での播種や穂挿し  77%
穂挿しの機械や移植の機械を使用している農場が53%もあるんですね。この質問にはコメントが書かれており、移植機は人間の30倍効率が良いそうです。

潅水はどの方法を使用していますか?(複数回答)
1 チューブ潅水    96%
2 手潅水       82%
3 自動散水装置    67%
4 底面給水      33%
チューブ潅水を利用している生産者が96%ってのは驚きですね。意外と底面給水が少ないんですね。

使用した水は再利用していますか?
1 はい  76%
2 いいえ 24%

どういう害虫対策をしていますか?
1 化学的防除のみ           17%
2 化学的防除が中心で、一部生物的防除 64%
3 生物的防除が中心で、一部化学的防除 19%
4 生物的防除のみ            0%

温度調整や照度調整はコンピュータ化されていますか?
1 はい   100%
2 いいえ    0%

この10年間で、品質向上の為に一番注力した事は?
1 施肥プログラム        19%
2 生産過程のオートメーション化 17%
3 培養土            15%
4 隔離農場生産         10%
この質問にもコメントが書かれており、どれかを改善すれば良いのではなく、全てを改善しなければならない、とのことです。

お金があったら何に投資をするか?(順位は書かれていませんでしたが、興味のある答えをいくつか書き出してみます)
ー もっと能力のある従業員を雇う
ー RFIDによる、在庫、受発注、出荷の管理
ー 農場内、事務所内のコンピュータ化
ー 隔離農場を増やす
人材の話は別として、何にしても「オートメーション化」という結論になっている様です。

4 件のコメント:

  1. 種苗の業界での「オートメーション化」・・想像するのが難しいです・・基本的に手作業かと思いました・・どの業界でもオートメーション化によりヒューマンエラーは防げますが今度はシステムエラーという厄介な問題に遭遇するでしょうね・・
    人力とITの良きバランスが求められますね・・アメリカの農場ですか・・素敵ですね 見に行きたいな~

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    1. ジミーさん、コメントありがとうございます。
      スティーブ・
      ジョブスも会社経営に必要なのはパッションと人事だと言っていました。本当にソフトは大事ですよね。

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  2. 日本の農家も同じように考えるときが来るとよいですね。

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    1. 日本の園芸業界はまだ産業としての歴史が浅いので、これからどんどん変化して行くと思いますが、どの様に変わって行くのか?大変興味がありますね。

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