2011年1月25日火曜日

オランダで見た勝ち組生産者



現在、ヨーロッパに来ています。この冬は寒いと聞いていたのですが、今のところそんなに寒さは感じません。

昨日はオランダでミニバラ生産者の農場を視察に行きました。この生産者は現在ヨーロッパでは数少ない勝ち組の生産者です。農場内の説明を聞きながら、「勝ち組」になるポイントを考えました。


農場責任者の話をまとめると、だいたい下記の様なことができれば「勝ち組」になれる様です。

*より良いものをより安く作る。そのために、栽培マニュアルは常に改善される。常にデータを残し、何か「?」と感じたら、必ず改善策を考え、試してみる。

*マニュアル作成のポイントは自分都合の環境設定ではなく、植物に最適な環境設定である。それにより、良品率が良くなり、生産ロスが下がり、管理の手間が減り、生産コストが下がる。

*つまり、生産コストを下げようとするなら、安い栽培環境設定(十分な温度を取らない、十分なスペーシングをしない、など)をするのではなく、植物に最適な栽培環境作成に投資をしなければならない。

*企業は何年も続かなければならない。目先のことだけを考えるのではなく、将来を考え、生産に投資をできないなら、今、生産を止めるべきである。


大変分かり易い話です。多くの生産者には頭のスイッチを切り替えなければならない話で、現実的にはなかなか難しそうです。しかし、このようなことをしてきた農場が、花卉生産の先進国であるオランダで勝ち残ってきたのです。「日本は違う」と言う人もいるかもしれませんが、今はどの業界にも国境はありません。正しいことはどこでも正しく、間違っていることはどこでも間違っています。

2011年1月23日日曜日

なにがなんでも1番になる!その2






このところバタバタしていて、ちょっとブログを書くのを怠っていました。

この前のブログ「何が何でも一番になる」の続編です。
金曜日に岐阜のN園芸の内覧会を見てきました。N園芸のメイン商品、オステオの企画提案が奇麗にされていました。岐阜にもオステオの生産者は何人もいます。また、関東にはこの方よりもずっと大手でオステオを生産されている方もいます。しかし、このN園芸ほどオステオに熱い思いを持ち、生産体制をオステオを中心に組み、マーケットに対しての企画提案をどんどんしてくる生産者は他に類を見ません。業界内ではオステオというとまずこのN園芸の名前が上がります。N園芸はオステオの他にも一応いろいろな花壇苗を生産していますが、他に何を生産しているのかはあまり知られていないと思います。

このN園芸の様に単一商品に力を注ぎ成功してきた生産者は他にもいらっしゃいます。マーガレットと言えば?ヒューケラと言えば?センニチコウと言えば?ガーデンシクラメンと言えば?

また、上記生産者の様に全国に出荷する規模でなくとも、各地域地域でも同じ様に、植物の名前を言えば頭に浮かぶ生産者がいます。

植物の種類は沢山あります。また、流行もあり年によって人気の植物が変わったりもします。流行を追いながら生産作物を替える生産者もいます。しかし、「俺はこれだ!」と決めたら、その植物に関しては何が何でも誰にも負けない気構えで生産に取組むことが大切です。

弊社の名前を聞いてペラルゴニウムを思い浮かべる方は多いと思います。ペラルゴニウムは昔からある植物です。弊社は種苗販売開始時からペラルゴニウムの輸入苗の販売に力を注ぎ、在来種や国内育種品種で自己増殖がほとんどだったマーケットに割り込み、熱い思いで常にマーケットにアピールし続けることにより周りから認知される様になりました。弊社と全く比較にならない大手種苗会社でも扱っていましたが、ペラルゴに対する思いで勝ち残ることができました。

何が何でも一番になる、ブレない信念は絶対です!

2011年1月13日木曜日

タイガーマスクに思うこと

先程テレビを見ていたら、今日で全都道府県にタイガーマスクが現れたそうですね。何とも良い話であり、このような活動は、施設に入っている子供達にとっても、「人の優しさ」や「感謝の気持ち」を学ぶ上でも大変良い勉強になることだと思います。ただ、このタイガーマスク活動が、純粋に子供達のことを考えてのものならば良いんですが、一部の人間の自己満足の為であるとすれば、あまり感心できないことになってしまいます。多分、一番最初の送り主は純粋に施設の子供達に何かしてあげたかったのだと思うんですね。でも、「アンパンマン」や「竜宮城の乙姫様」みたいのがでてくると、どうも?マークがついてきてしまいます。本当に施設の子供達のことを思うのであれば、他にも色々な寄付等の形があるではないのでしょうか?なんでみんなハンドルネームを名乗ってランドセルなのかな?もし、この運動が、大人の自己満足の為に広がり、一過性のブームで終わってしまうのであれば、子供達がかわいそうだと思いませんか?

企業でも、慈善団体への寄付を従業員のモチベーションアップや企業のイメージアップに使っているところが多くあります。慈善団体のほうでも、それを当たり前に受け止めている向きもあります。私のところにも、「御社のイメージアップの為にどうですか?」などの誘いがありますが、そのような言葉を耳にする度に大変残念に感じます。弊社でもSCJに毎年寄付をしていますが、これは単純に“やらなければならないから”やっているだけです。また、取引先の皆様に公表している理由は、公表することによって、自分にプレッシャーをかけているのです。だって、公表しなかったら、いつ止めたって誰にも非難されないでしょ?



この表を見て下さい。新生児数の年次推移と児童養護施設の在所児童数の年次推移です。出生数は減っているのに、在所児童数は増えています。しかも、昔と違い、今は親との死別や貧困の為に預けられる子供は激減し、虐待を受けた子供が半数以上を占めているそうです。この現実をどう思いますか?この子供達に必要なのは、ブームに乗ってプレゼントされたランドセルでしょうか?当たり前の親の愛情でしょう!全ての子供は親の愛情をもらう権利がある!自分の子供を虐待する様なバカ親をなんとかしろ!

このバカ親達が自分の間違えを理解し、自分の子供を素直に愛せるようになることが、施設の子供達が一番喜ぶことだと思います。

2011年1月11日火曜日

なにがなんでも1番になる!


先日雑誌で知った気になる会社があります。

レーザー加工システムのパイオニア - 片岡製作所

ニッチなマーケットではあるが、リチウムイオン電池のレーザー加工システムで日本のシェア75%、世界シェア50%を占めているそうです。レーザー加工装置の業界では小規模な方の会社らしいのですが、この「リチウムイオン電池のレーザー加工システム」ではどこにも負けないそうです。

以下は片岡製作所社長のコメント:
「これまで、大手メーカーが恐いと思った事は一度もありません。大手メーカーといっても、レーザーに取組んでいるのは1つのディビジョンにすぎない。そのディビジョンが長年、変わることなく熱心に取組んでいるなら話は別だが、一般的に景気やその他の外部的要因によって売上が落ちると、とたんに経費が切り詰められたり、スタッフを減らされたりする。その点、弊社はレーザー加工機を主力事業としているので、熱意でもパワーでも負けることは絶対にあり得ない。」



花卉生産でも、いろんな規模の農場があります。生産規模が小さくても、ある作物のスペシャリストになることにより、十分、大手生産者に勝つ事はできます。自分に何ができるのかを良く理解し、自分が努力すれば一番になれる分野か否かを正しく判断することが大切です。そして、自分を信じて努力を続けることにより、その作物のリーダー的存在になることができると思います。

ドイツのウェストホフという会社は、カリブラコアのスペシャリストです。カリブラコアを扱っている会社は欧米に無数にありますが、カリブラコアだけに特出した会社は他に類を見ません。ウェストホフは良品のカリブラコアを客の要望に合わせて作り続けることにより、カリブラコア生産者として一番になり、現在、カリブラコアのマーケット・リーダーとして成功を収めています。

どんなニッチなマーケットでも、一番になることが大切です。二番では「その他大勢」と同じ様に扱われてしまいます。

2011年1月3日月曜日

チャレンジ!


明けましておめでとうございます。

年末は仕事の整理や大掃除があり、終わらないうちに親戚が来たり、なんかあたふたしているうちに年を越して、元日だけはぐったりしていて、すぐに親戚やあちこちに挨拶に出向いたり、「なんか毎年正月は休めないな~」と感じているのは私だけではなく、日本中の親達が感じている事ではないでしょうか?




さて、新年になったので、「今年は何をしようかなあ?」と考えたりしませんか?よく、「新年に際し、今年の目標は・・・」なんて聞きますが、やっぱ、最初に目標を作るのっていいですね。「無理の無い範囲で・・・」などという言葉も聞いたりしますが、無理な目標でも、簡単な目標でも、私はそんなのはどうでもいいと思います。目標を持つ事が大事なのであり、そのために努力する事が大事だと思います。

私は常に色々な目標を作っていますが、全てに共通している1つの言葉は『チャレンジ』です。目標が全部達成できたらものすごいけど、そんなに沢山達成したら、それこそ聖人君子になってしまいます。(ちょっと無理じゃないかな〜!)じゃなくて、いろんな事にチャレンジする事が大事だと思います。その結果、10個チャレンジして3個もできたらすごい事だと思います。だって、以前はその10個はできていなかったのに、その出来ていなかった事のうちの3個はできる様になったんですから。

私は、自分の人間的な成長スピード、会社の成長スピードをそれほど気にはしていません。勿論、他の人と自分を比較すると、「至らない人間だ」と思う事もあります。他の会社と比較すると「負けてるな~」と思う事も沢山あります。しかし、マイペースでも、常に上を目指してチャレンジを続ける事で、亀の様なスピードであったとしても、着実に成長できます。

私には目標とする人達が何人かいて、たまにその人達を思い出して、または、直接お話をして、目標の再確認をしています。そして、本を読んだり、勉強会に参加したり、わざと自分に負荷をかけたり、色々な事をして自分を刺激し、少しでも目標とする人たちに近づこうとしています。

大切なのは常に前向きに、常に目線を水平よりも上に向けることだと思います。「同じで良い」と言う方もいらっしゃいますが、「同じ」というレベルを100%とすると、100%維持するのは大変な事です。でも、「もっと上」というレベルを100%と考え行動すれば、案外90%の力でも「同じ」位置を最低キープできるかもしれません。あわよくば、「もっと上」に少しは行けるかもしれません。だから常に目標を持ち、チャレンジする事が大切だと思います。