2010年11月20日土曜日

今年の夏の影響から学ぶ事


今週はシクラメン、ポインセチアなどの生産者を廻りました。

多くの生産者が今年の夏の暑さの影響で、商品に様々な影響が出ています。

まあ、失敗してしまったものは仕方がないのですが、そこから何を学んだか?同じ失敗をしない様にするにはどうするか?

私が学生のときの部活のコーチは「失敗は仕方がない。その後をどうするかだ。」と良く言っていました。

誰でもシクラメンで失敗したら、すぐに次の様な事が頭に浮かぶ事でしょう。
1、失敗したシクラメンをどうするか?
2、売上減少は確実なので、その後の資金繰をどうするか?
3、来年、同じ過ちを犯さない為にどのように対応するか?

1番や2番はその方によって色々な方法があり、ベストの方法を今までの経験で培って来られた事と思われます。

3番に関して、生産者の方々に色々とご意見を伺うのですが、だいたい皆さんは「寒冷紗をもっと意識的に使う」とか「植物を育てるタイミングを変える」とか言われます。どの方も「今年は○○度以上の日が何日続いた為に、肥料の吸収が○○ppm悪かった。だから、来年は温度を○○度以下に抑える努力をして、肥料をppm与えて、通常の出荷になる様調整したい。」のような具体的な数字で言われる方がいらっしゃいません。可能であれば毎朝、毎昼のハウス内温度と湿度、最低1週間に1回は鉢の中の肥料濃度を調べ、記録として残しておかれた方が良いと思います。

「カンでの管理」というのは職人技で、誰でも出来る事ではありません。明確な数字で管理できる様にされた方が、マニュアル化もし易く、パートの方々も働き易いと思います。

また、今年のトラブルの原因の1つに、「あまり多くの品種を作りすぎた」というかたも多くおられたと思います。確かに、とくに技術の高い生産者の方々は、高単価をとる為に色々な“品種物”の生産を好んで取り入れています。しかし、中途半端な数量で違った品種、違った鉢サイズを無数に作れば、ハウス内での管理が大変複雑になります。そこに今夏のような厳しい状況下でのより困難な栽培管理が加われば、完全に“アウト”という方もおられたのではないでしょうか?品種の選定や鉢サイズの選定は栽培環境などに併せて決められた方が良いのではないでしょうか?

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